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長野市篠ノ井 小松原(砂防堰堤工(コンクリート)本堤工

長野県土尻川砂防事務所発注 令和4年度 国補通常砂防(事業間連携)工事(砂)段ノ原沢 長野市篠ノ井 小松原 令和6年3月竣工

発注者 長野県土尻川砂防事務所
工事内容 砂防堰堤工(コンクリート)本堤工 H=6.0m L=48.0m V=963m3 鋼製スリット W=4.3t

長野市篠ノ井 小松原(砂防堰堤工(コンクリート)本堤工
段ノ原沢(だんのはらさわ)は、長野市篠ノ井小松原の山間部に位置する小渓流で、その流域面積自体は大きくありません。しかし地質は第三紀層由来の脆い岩石・地盤から成り、土石流危険渓流に指定されるほど土砂災害リスクが高い場所です。実際、平成16年の台風や平成18年梅雨前線豪雨の際には、この沢の周辺で山腹崩壊(斜面崩落)が発生しています。谷沿いでは浸食が進み、不安定な土砂が厚く堆積していることが確認されており、雨が降るたびに土石流発生の懸念がつきまとってきました。近年では気候変動の影響もあり豪雨が頻発しているため、段ノ原沢流域の土砂災害履歴と脆弱な地形は、地域防災上無視できない問題となっていました。

このような背景もあり、長野県土尻川砂防事務所の発注により、段ノ原沢に砂防堰堤が建設されました。本工事では高さ約6メートル、長さ約48メートルのコンクリート製の本堤(砂防ダム)1基を築造し、有効貯砂量は約960立方メートルに及びます。堰堤の中央部には鋼製スリット(重量約4.3トン)と呼ばれる頑丈な鉄製の格子状構造を設置しました。この鋼製スリット堰堤はオープン型の砂防ダムであり、平常時は水や小規模な土砂を下流にそのまま流す一方で、いざ豪雨で土石流が発生した際には巨大な岩石や土塊をしっかり捕捉してせき止める仕組みです。格子状のスリット構造によって土石流に混じって流れてくる倒木などの流木も受け止められるため、下流で橋が詰まったり河道が塞がれたりする二次災害も防ぐことができます。工事にあたっては堰堤へのアクセス道路(幅員4m・延長約360mの管理用道路)も新設されており、完成後の堰堤の点検や土砂撤去が円滑に行えるよう配慮されています。

この堰堤は篠ノ井小松原地区の人命と暮らし、そして道路・鉄道といったライフラインを災害から守る盾となるものです。安全で安心な暮らしが確保されます。さらに本工事は、災害に強い地域づくりに寄与するとともに、将来的な復旧・復興コストや通行止めによる経済的損失を未然に防ぐという社会的意義も大きいと言えます。今回完成した段ノ原沢砂防堰堤は、地域の皆様の命と暮らしを守り、安心を支える重要なインフラ施設として、その役割をこれから長く果たしていきます。

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